男性リウマチ…第27話

 

このブログは、真剣にリウマチに悩み苦しんでいる男性『だけ』が読んで下さい。そして、少しでもリウマチの症状や気持ちに余裕がある方は控えて下さい。 お願いします…

 

 

男性リウマチ…第27話

 

涙を流しながら…

飛び降りる覚悟が出来ないボクは

数分間…立ちすくみました。

そして、

いろいろな事が頭をよぎりました。

・・・

いつも明るい表情で接してくれた妻…

希望に満ちあふれた幼い子供…

励ましてくれる地元の友人…

心配そうに見つめる母親…

ボクを支えてくれた人の顔を思い出すと

余計に涙が溢れました…

『もうムリやわ…』

と、思いながら死ぬに死に切れない…

そんな覚悟のない自分が情けなく

なりました。

『死んだらラクやろな…』

わずか…

数秒の勇気だけで全てが忘れられる。

いったい、今までなんだったんだろう…

『そのわずかな勇気だけで、

今までの全てが無意味になる…』

全てが…

・・・

そしてなぜかボクは、

幼少期の記憶が浮かんできました。

保育園から今まで…

そこには自分の事のように喜んでくれた

人たちの姿が浮かびました。

 いつも自分の事のように、

笑顔で喜んでくれたおばあちゃんの姿…

どんな時でも、

いつもボクの味方をしてくれた母親…

良かったね!と、

自分の事のように喜んでくれた友人…

ボクと共に歩む、と決めてくれた妻…

希望に満ちた愛おしい幼い息子…

 

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橋の上に立ちすくむ…

その時間はかなり長く感じました。

『いったいどうしたら…』

と、ボクの気持ちは過去を思い出すたびに

ブレていきました…

・・・

結局…

飛び降りる覚悟もできず

ただ呆然とし、ボクは車に戻りました。

『情けない…』

と、自分で自分に言いました。

その日は一睡もできず、

そのまま車の中でボーと考えました。

周りが明るくなり出した頃、

ボクは家に帰りました。

そして家に着くと、

心配そうな顔をした妻は何も言わずに

ただ、ボクの方を見ていました。

そしてその横には、

希望に満ちた幼い息子がボクの顔をジッと

見つめていました。

ボクは何も言わず隣の部屋に行き、

『何をやっているんだろう…』

と、頭がゴチャゴチャになりました。

そして、

少し冷静さを取り戻したボクは、

昨日、自分が行った事を改めて振り返り

ました。

『わずかな勇気…』

一瞬で何もかも忘れられる事が…

たった何秒の覚悟で実現する…

そんな事を考えると少し怖く思い

それと同時に、

すごくカンタンな事だと思いました。

自分の過去を再度、振り返って見ると

今まで自分の事のように、

一緒に喜んでくれたり…

共に心配してくれたり…

悩んで叱ってくれたり…

今までボクを懸命に支えてくれた

人達のことをそんなカンタンに

忘れることは正直、出来ませんでした。

今までボクには、

悩み苦しんだ事はたくさんありました。

自分のカラダのコンプレックス…

自分の気の弱い性格…

上手くいかない人間関係…

など、逃れる事が出来ないと、

いつも思っていました。

しかし、今振り返ってみれば

時間が経てば忘れることも出来たり…

周りのおかげで乗り越える事ができた…

そんな過去を思い出した瞬間、

ボクは少し気がラクになれました…